毘盧遮那(びるしゃな)って?

毘盧遮那如来(びるしゃなにょらい)

太陽のような仏さま

梵字:ア

真言:なうまく さまんだぼだなん あびらうんけん

全ての宇宙を照らしている仏さま

毘盧遮那如来(廬舎那仏(るしゃなぶつ)・毘盧遮那仏(びつしゃなぶつ))は、最高の仏さまです

お釈迦さまは、毘盧遮那如来の代わりに現れたアドバイザー仏

毘盧遮那如来は千枚の花びらの蓮華に座り、花びら一枚には百億の国が存在し、ひとつの国にひとりのお釈迦さまがいる

人間が住む世界は、毘盧遮那如来が照らす広大な世界のうちの小さな一国

もっとも有名な毘盧遮那如来像は、東大寺の「奈良の大仏」です
聖武天皇は、国家の安定を願って、752年に完成させた
大仏さまは、黄金でキラキラだった

二重円相光(にじゅうえんそうこう)

頭光(ずこう-頭の後ろからの光)と
円形の身光(しんこう-体全体の後ろからの光)を合わせた光背

化仏(けぶつ)

光背(こうはい)には無数の如来が付いていて、教えを説いている

肉髻(にっけい)

頭の、おわんを伏せたように盛り上がったところ

智恵によって頭のてっぺんがもりあがっている

肉髻珠(にっけいしゅ)

螺髪(らほつ)

髪の毛が1本1本、右回りにカールして固まったもの

白毫(びゃくごう)

おでこのまん中、丸まった白い毛から光を発して世界を照らし続ける

右回りに渦巻いている

三道(さんどう)

首にある三本のすじ

修行の三段階を示し、煩悩(ぼんのう)を持つ人間が仏となったしるし

施無畏印(せむいいん)右手

「だいじょうぶ!おそれなくていいよ❤」というサイン

与願印(よがんいん)左手

「だいじょうぶ!願いをかなえてたげるよ✌」というサイン

衲衣(のうえ)

如来の法衣(袈裟(けさ))で粗末

釈迦が修行中に着ていた衣服がモデル

蓮華座(れんげざ)

ハスの花びらをかたどった台座

泥の中から花を咲かせる蓮華(ハス)は、仏の智恵や悟りの象徴

廬舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)

東大寺(とうだいじ)(奈良県)

国宝
奈良・鎌倉・江戸時代
14.85m

『華厳経(けごんきょう)』に登場する廬舎那仏(るしゃなぶつ)

飛鳥大仏誕生から150年後、宇宙を表現する奈良の大仏さまがつくられた

平安時代末期と戦国時代に焼失し、大部分が補修されている

2015年の調査で、螺髪(らほつ)の数は492個であることが判明した

廬舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)

戒壇院(かいだんいん)(福岡県)

重要文化財
平安時代

少ない仏像の毘盧遮那仏、胸の前で完全にくっついていないが近くで両手をかまえる、説法印(せっぽういん)は特にめずらしい

脇侍(きょうじ)は、地蔵菩薩のような文殊菩薩(もんじゅぼさつ)と弥勒菩薩(じぞうぼさつ)

廬舎那仏坐像(るしゃなぶつ ざぞう)

唐招提寺(とうしょうだいじ)(奈良県)

国宝
脱活乾漆造(だっかつ かんしつ づくり)
漆箔
約304.5㎝
奈良時代

鑑真和上の弟子、義静(ぎじょう)がつくったものとされている
5mを越える光背には、862躯もの化仏があしらわれているが、もとは1000躯あったという