毘沙門天=多聞天って?
毘沙門天(びしゃもんてん)
かっこいい~(*´ω`*)
戦さの神、七福神の一人、奥さんは美しい吉祥天
梵字:ベイ
真言:ナウマク・サマンダ・ボダナン・ベイシラマンダヤ・ソワカ
密教の天部十二天 毘沙門天と、四天王の一神 多聞天(たもんてん)は同一人物
インド神話では「ヴァイーシュラバナ」といい、
「仏の教えをよく聞く」という意味で、多聞天という
梵語を音訳して毘沙門と名付けられた
独尊としてまつる毘沙門天では、武器は右手に
四天王の一つ、仏教世界の北方を守護する多聞天では、左手に武器を持つ
聖徳太子が四天王を信仰し、物部氏との抗争で勝利したことから四天王寺を建立し、
毘沙門天は「国家鎮護の神」として信仰された
四天王の中で最強の毘沙門天は、戦の神として楠木正成や上杉謙信などの戦国武将に信仰された
西域(さいいき)(中国西方地域)の兜跋国(とばつこく)に出現した毘沙門天は、兜跋毘沙門天と呼ばれ、金鎖甲(きんさこう)を身にまとい、邪鬼を従える
兜跋毘沙門天は、都を守る守護神として城門などに安置された
もとは財宝福徳を司るヒンドゥー教の神で、宝石で装飾された城に居住する
福徳の神でもあることから、やがて七福神の一人とされ、人気を集めた
ご利益は、
「この世の一切の富や財宝を得る」・「不老長寿」・
「無病息災」・「戦勝祈願」・「神通力を得る」・「知恵を得る」・
「怨敵調伏」・「立身出世」・「開運」・「夫婦円満」などなど・・・・・
❶四面宝冠(ほうかん)
正面に孔雀が置かれている
❷宝棒(ほうぼう)
三叉戟(さんさげき)をもつ像が一般的です
三叉戟は、先端を相手に突き刺して倒す武器
先が三つに分かれている
❸宝塔(ほうとう)
仏舎利(ぶっしゃり)(釈迦の遺骨)を納めた塔
❹金鎖甲(きんさこう)
外套(がいとう)状の、鎖(くさり)で編んだ鎧(よろい)
兜跋毘沙門天(とばつびしゃもんてん)特有のもの
❺帯喰(おびくい)
腰帯の留め金具
獅子が帯をかむような模様が多い
❻沓(くつ)
❼地天女(ちてんにょ)
大地を神格化したした女神
❽尼藍婆(にらんば)
地天女に従っている夜叉神
❾毘藍婆(びらんば)
地天女に従っている夜叉神
●兜跋毘沙門天立像(とばつびしゃもんてんりゅうぞう)
奈良国立博物館
重要文化財
平安時代
164.0㎝
平安京の守護神として羅城門(らじょうもん)の上に安置されたと伝えられる像
●兜跋毘沙門天立像(とばつびしゃもんてんりゅうぞう)
三熊野神社(みくまのじんじゃ)成島(なるしま)毘沙門堂(岩手県花巻市)
重要文化財
木造
像高473.0㎝
平安時代 10世紀
みちのくの守り神
東北地方には、四天王の北方を守護する多聞天(たもんてん)こと毘沙門天像が多い
地天女(ちてんにょ)(女神)と合わせると、高さが5メートル近くもある、日本一大きい毘沙門天像
地天女が顎(あご)のあたりまで挙げた両手の手のひらの上に立っている姿を、毘沙門天を兜跋(とばつ)毘沙門天という
征夷大将軍の坂上田村麻呂(さかのうえたむらまろ)が、この地に毘沙門天を祀ったという伝わる
●毘沙門天立像(びしゃもんてんりゅうぞう)(中央)
鞍馬寺(くらまでら)(京都)
国宝
平安時代末期
像高は176㎝
橡(とち)の木の一木造
鞍馬寺の毘沙門天は左手を額にかざし、右手に三叉戟を持つ姿は「王城鎮護の毘沙門天」として知られている
両腕は後世の増補で、もともと右手は腰にあてていたものと考えられている
鬼門から都を見渡し、警護している姿を表わしたものです
毘沙門天は足下に邪鬼を踏まえるが、この像は岩坐に乗っている
●毘沙門天立像(びしゃもんてんりゅうぞう)
願成就院(がんじょうじゅいん)
国宝
木造
古色塗り
玉眼
像高148.2㎝
鎌倉時代
運慶作
玉眼入りの目をむき、口をへの字に曲げて、躍動感あふれる姿
伝源頼朝像(でん みなもとのよりとも ぞう)
●毘沙門天立像(びしゃもんてんりゅうぞう)
浄楽寺(じょうらくじ)(神奈川県)
重要文化財
木造
彩色
玉眼
像高140.5㎝
鎌倉時代
願成就院像と比べると、戟(げき)を持つ右腕をあげている点に違う
●毘沙門天立像(びしゃもんてんりゅうぞう)
誓願寺(せいがんじ)(京都)
重要文化財
平安時代
平安後期の定朝様(じょうちょうよう)が表われて、お顔つきも怒った表情でありながら穏やかです
●毘沙門天立像(びしゃもんてんりゅうぞう)
金勝寺(こんしょうじ)(滋賀県)
重要文化財
平安時代前期
167.6㎝
ヒノキの一木造
頭部には兜をかぶる
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