大日如来って?
大日如来(だいにちにょらい)
🌟金剛界大日如来(こんごうかい だいにちにょらい)
梵字:バン
真言:おん ばさら だどばん
智拳印(ちけんいん)
🌟胎蔵界大日如来(たいぞうかい だいにちにょらい)
梵字:アーンク
真言:おん あびらうんけん
法界定印(ほっかいじょういん)
大日如来は、弘法大師(こうぼうだいし)空海(くうかい)が伝えた密教の最高位の絶対的な仏さまです
密教では、宇宙は、ダイヤモンドのように、こわれない智恵の世界、金剛界(こんごうかい)と、
すべてを包みこむ慈悲の世界、胎蔵界(たいぞうかい)で、できていると考えられてます
大日如来そのものです
金剛界(こんごうかい)大日如来は、最高の悟りの智恵をしめし、忍者のように手指を組む智拳印(ちけんいん)を結んでいる
胎蔵界(たいぞうかい)大日如来は、悟りのはたらきである慈悲をしめし、坐禅をするときのように手指を組む法界定印(ほっかいじょういん)を組んでいる
すべての如来・菩薩・天などは、大日如来が姿を変えたものとされ、ほかの如来とは違い、宝冠(ほうかん)をかむり、胸かざりや腕輪など、ごうかなアムセサリーをつけています
毘盧遮那如来(びるしゃなにょらい)をパワーアップさせた全宇宙の仏さまです
➊二重円相光(にじゅうえんそうこう)
円形の頭光(ずこう-頭の後ろからの光)
円形の身光(しんこう-体全体の後ろからの光)
で構成されている
❷宝冠(ほうかん)
宝石がいっぱい飾った冠
気高い仏像であることを示す
❸宝髻(ほうけい)
長い髪の毛を高くゆっている
如来だが螺髪でない
❹白毫(びゃくごう)
おでこの白い巻き毛から光を発して世界を照らし続ける
右回りに渦巻いている
❺智拳印(ちけんいん)
右手は仏、左手は人びとを表し、人びとが仏さまの中に入るサイン
❻瓔珞(ようらく)
金・銀・真珠などをつないだネックレス
❼条帛(じょうはく)
上半身をななめにまとう布
❽臂釧(ひせん)
腕の上のほうにつけるブレスレット
❾腕釧(わんせん)
手首につけるブレスレット
❿結跏趺坐(けっかふざ)
大日如来は如来の特別の仏さま
立像はなく、どっしりと坐っている
⓫蓮華座(れんげざ)
ハスの花びらをかたどった台座
泥の中から花を咲かせる蓮華(ハス)は、仏の智恵や悟りの象徴
🌟金剛界大日如来(こんぎうかい だいにちにょらい)
金剛界とは、ダイヤモンドのようにこわれない智恵の世界
🔷智拳印(ちけんいん)
右手は仏、左手は人びとを表し、人びとが仏さまの境地に入ることを示す
〇大日如来坐像(だいにちにょらいざぞう)
石山寺(いしやまでら)(滋賀県)
重要文化財
鎌倉時代
101.71㎝
(多宝塔の正面外側の窓からの参拝)
快慶(かいけい)作
『大日経』に、大日如来は『菩薩の身を獅子座になる(菩薩の尊体をもって、仏陀の説法の座についている)』と説かれている
〇大日如来坐像(だいにちにょらい ざぞう)
円成寺(えんじょうじ)(奈良県)
国宝
平安時代
蓮華台の天板裏の墨書銘から、若き日の運慶(うんけい)により1175(安元元)年10月から翌年11月にかけて制作されたことが判明
手がけたのは20代半ばで、父・康慶(こうけい)から仏師として認められた初仕事といわれます
🌟胎蔵界大日如来(たいぞうかい だいにちにょらい)
胎蔵界とは、お母さんのおなかの中
🔶法界定印(ほっかいじょういん)
釈迦が悟った時のサイン
座禅を組むときに結ぶ印である
これは経典に「三昧(ざんまい)に任せり」と書かれているためで、三昧とは座禅をして瞑想に入ってるという意味である
〇胎蔵大日如来(たいぞう だいにちにょらい)
鑁阿寺(ばんなじ)
像高 151.1cm
台座高 188.3cm
光背 300.0cm
鎌倉時代
※通常非公開
鑁阿寺本堂は、弘安10年(1287)に火事になり、正安元年(1299)に建てなおされていることから、この像もその頃に造られたものと思われてます
〇大日如来坐像(だいにちにょらいざぞう)胎蔵界(たいぞうかい)
興福寺(滋賀県)
重要文化財
平安時代
150.7㎝
宝冠(ほうかん)や光背などは後世の補修と思われている
大日如来はサンスクリット語で「マハーヴァイローチャナ」といい、「遍(あまね)く光を照らす者」の意味を持つ
〇胎蔵大日如来坐像(たいぞうだいにちにょらいざぞう)
高野山金剛峰寺(こんごうぶじ)(和歌山県)
大塔(多宝塔)内に安置されている胎蔵大日如来像
大日如来らしい黄金に輝く仏像である
五智如来(ごちにょらい)
大日如来の智恵を分けて受け持つ五仏(ごぶつ)
金剛界(こんごうかい)五智如来と胎蔵界(たいぞうかい)五智如来がいる
胎蔵界(たいぞうかい)五智如来
密教で、慈悲を表す胎蔵界大日如来(中央)
左の阿閦(あしゅく)如来、西の阿弥陀如来(あみだにょらい)、北の不空成就(ふくうじょうじゅ)如来、南の宝生(ほうしょう)如来とあわせて五仏と呼ばれる
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