金剛夜叉明王って?
金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう)
五つ目でにらむ!
下の二つの目は、嘘を見抜く(@_@)!!
梵字:ウーン
真言:オン・バザラ・ヤキシャ・ウン
梵名:ヴァジュラヤクシャ
ヴァジュラとは金剛杵という武器を意味します
ヴァジュラとは、インドで雷を放つ神の武器で、金剛夜叉王は、どんな障害も貫く聖なる力を持つ神という意味
印:親指と人差し指の先端を合わせ、中指と薬指は組んで、小指を少し曲げて立てます
人間界と仏界を隔てる天界にいる明王の中で特に中心的役割をもつ五大明王の一人で、北方を守る
不空成就如来(ふくうじょうじゅにょらい)の化身である
真言宗では金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう)の方が重視される
天台宗では金剛夜叉明王ではなく、烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)を五大明王としている
敵を屈服させるための密教の修法(しゅほう)「金剛夜叉法(こんごうやしゃほう)」の本尊である
三面六臂(さんめんろっぴ)
正面・左・右と 3つの顔を持ち、
正面の顔には5つの眼があり、
6本の腕を持つ
右手に「金剛杵(こんごうしょ)」という雷を放つ武器をもつのが特徴である
そのほかの右手に矢と宝剣をもち、左手には「金剛鈴(こんごうれい)」のほかに、弓や法輪(ほうりん)などをもつ
踏割蓮華座(ふみわりれんげざ)に立つ
インド名は「バジラヤクシャ(ヴァジュラヤクシャ)」
「バジラ」は日本語に訳すると「金剛」(非常に硬い金属、若しくはダイヤモンド)
「ヤクシャ」はインドの鬼神の総称
両者を合わせ金剛夜叉とされた
ご利益は「無病息災」・「怨敵退散(おんてきたいさん)」・「人に尊敬され、愛されるようになる」
❶宝剣(ほうけん)
❷法輪(ほうりん)
投げて敵を切断する車輪型の武器
❸焔髪(えんぱつ)
❹五つの目
中央の顔に五つの目がある
❺忿怒面(ふんぬめん)
❻三つの目
左右にある顔の額には第三の目がある
❼矢(や)
❽弓(ゆみ)
❾金剛杵(こんごうしょ)
金剛杵(こんごうしょ)は、悪を払い、煩悩(ぼんのう)を打ち砕く、
ダイヤモンドのような非常に硬い金属で構成されていて、雷をあやつることができる
鈷が三つに分かれた三鈷杵(さんこしょ)
五つに分かれた五鈷杵(ごこしょ)
鈷が分かれていない独鈷杵(どっこしょ)などある
❿金剛鈴(こんごうれい)
密教で使用される法具
金剛杵の形状で、その一端に鈴が付いている
鈴を鳴らすことで如来や菩薩の注意をひく
⓫虎皮裙(こひくん)
虎の皮の腰巻き
虎(とら)のような強さを表す
⓬足訓(そくせん)
⓭踏割蓮華座(ふみわりれんげざ)
小型の蓮華座で、左右の足をそれぞれ乗せる
●金剛夜叉明王立像(こんごうやしゃみょうおうりゅうぞう)
東寺(とうじ)(京都)
国宝
平安時代
高さ:約1.7m
木造彩色(乾漆補)
中央の顔に5つの目(通常の目の位置に、上下2つずつ、眉間に一つ)がある
中央の手に金剛杵を持ち、ほかに五鈷杵、金剛鈴、弓・箭(矢)、宝剣と宝輪を持ち、 ふたつ蓮華座に跨るように立っています
●金剛夜叉明王立像(こんごうやしゃみょうおうりゅうぞう)
大覚寺(だいかくじ)(京都府)
重要文化財
平安時代
像高 68.2㎝
平安時代末期の仏師・明円(みょうえん)の唯一の現存作、「五大明王」のひとつ
●金剛夜叉明王立像(こんごうやしゃみょうおうりゅうぞう)
奈良国立博物館
平安時代
像高 30㎝
五大明王像のうちの一体
●金剛夜叉明王立像(こんごうやしゃみょうおうりゅうぞう)
醍醐寺(だいごじ)(京都)
重要文化財
平安時代
何度みても怖いというよりユニークな顔の五大明王像
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