四誓偈(しせいげ)・・・とは!
はるか昔、ある国の青年国王が、ある如来の説法(せっぽう)を聞いて
「自分もこのような如来となってすべての衆生を救いたい」と・・・・・
気の遠くなるような時間を考え抜き、さらにその後、遠大な時間を修行に費やし、ついに悟りを開いて「阿弥陀」という名の如来になった
如来になったら実現したいことがあった
これを「本願(ほんがん)(誓願(せいがん))」という
四十八あることから「四十八願(しじゅうはちがん)」と呼んでいる
如来となった時点で、仏国土(ぶっこくど)を建立の願いと、四十八願もすべて成就した
建立した仏国土とは、西方極楽浄土のことである
『無量寿経(むりょうじゅきょう)』
四誓偈(しせいげ)
四十八願を詩歌の形に要約してまとめたもの
●我建超世願(がごんちょうせがん)
〇必至無上道(ひっしむじょうどう)
私(法蔵菩薩=仏になる前の阿弥陀如来)は世にすぐれた本願(四十八願)をたてました
●斯願不満足(しがんふまんぞく)
〇誓不成正覚(せいふじょうしょうがく)
私(法蔵菩薩)は必ずその本願を成就して悟りを得ようと思います
もしこの本願が成就されなかったならば、仏にならないと私は固く誓います
●我於無量劫(こうがおむりょうこう)
〇不為大施主(ふいだいせしゅ)
私は未来永劫にわたって大いなる慈悲を施します
●普済諸貧苦(ふさいしょびんぐ)
〇誓不成正覚(せいふじょうしょうがく)
貧困にもがき苦しむ、あらゆる人々を すべて救わない限りは、仏にならないと固く誓います
●我至成仏道(がしじょうぶつどう)
〇名声超十方(みょうしょうちょうじっぽう)
私が仏道を完成したならば、私の名号がありとあらゆる世界までゆきわたるでしょう
●究竟靡所聞(くきょうみしょもん)
〇誓不成正覚(せいふじょうしょうがく)
仏としての私の名があらゆる世界を超えて聞こえるようになりたい
もし実現できなかったら、仏にならないと固く誓います
●離欲深正念(りよくじんしょうねん)
〇浄慧修梵行(じょうえしゅぼんぎょう)
欲を離れて、深く精神を整え、清らかな智恵をもって励みます
●志求無上道(しぐむじょうどう)
〇為諸天人師(いしょてんにんし)
清らかな智恵で悟りの道を求めて、多くの人々や天人を導く者となりましょう
●神力演大光(じんりきえんだいこう)
〇普照無際土(ふしょうむさいど)
世自在王如来は、すぐれた不思議な力をもって大いなる光を放ち、はてしない世界を照らしましょう
●消除三垢冥(しょうじょさんくみょう)
〇広済衆厄難(こうさいしゅやくなん)
大いなる光を放ち、むさぼり、いかり、おろかさという迷いの暗闇を消し、広く人々の災いを取り除いておられます
●開彼智慧眼(かいひちえげん)
〇滅此昏盲闇(めつしこんもうあん)
智恵の眼を開き、人々の無明の闇をなくします
●閉塞諸悪道(へいそくしょあくどう)
〇通達善趣門(つうだつぜんじゅもん)
視界をさえぎる地獄・餓鬼・畜生の世界の三悪道を閉ざし、悟りへと続く道に導きます
●功祚成満足(くそじょうまんぞく)
〇威曜朗十方(いようろうじっぽう)
仏としての功徳を完全にそなえ、その威光はすべての方向に輝いています
●日月戢重暉(にちがつしゅうじゅうき)
〇天光隠不現(てんこうおんぷげん)
太陽の光も月の光もその輝きに飲み込まれ 天の光もまた隠れてしまうでしょう
●為衆開法蔵(いしゅうかいほうぞう)
〇広施功徳宝(こうせくどくほう)
人々のために仏法の蔵を開き、功徳ある教えを全てのものに施します
●常於大衆中(じょうおだいしゅうじゅう)
〇説法師子吼(せっぽうししく)
常に人々の中で、その教えを高らかに説いておられます
●供養一切仏(くよういっさいぶつ)
〇具足衆徳本(ぐそくしゅとくほん)
すべての仏を供養して、あらゆる徳をそなえます
●願慧悉成満(がんねしつじょうまん)
〇得為三界雄(とくいさんがいおう)
誓願も智恵とをすべて成就して、全世界の雄者となられたのです
●如仏無礙智(にょぶつむげち)
〇通達靡不照(つうだつみふしょう)
仏の自在な智恵は、すべてにゆきわたって照らさないところはありません
●願我功慧力(がんがくえりき)
〇等此最勝尊(とうしさいしょうそん)
願わくは私が仏となるからには 功徳と智恵の力も、この仏と等しいものでありたいと心から願うものです
●斯願若剋果(しがんにゃっこっか)
〇大千応感動(だいせんおうかんどう)
もし、この願いが成就されたならば、全世界は感動することでしょう
●虚空諸天人(こくうしょてんにん)
〇当雨珍妙華(とううちんみょうけ)
あらゆる世界が揺れ動くように、天に舞う天人たちも美しい花をふらせ、願いの成就を証明するでしょう
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