初転法輪像(しょてんぽうりん)と梵天像(ぼんてん)
初転法輪(しょてんぽうりん)
人間が幸せに生きるためにはどうしたら・・・
とうとう、その真実を悟ったお釈迦さまですが、
菩提樹の下に坐り 思案された
人々に自分の悟りを話したいが、どうしょうか?🤔
『仏の真理を悟るのは、たいへん むずかしい
人々には、とうてい理解できないだろう
話しても人々は とまどうだけでは?』
梵天(ぼんてん)はそれを知り、
「お釈迦さまの悟りこそが仏の真理であり、仏教なのです
人々はその教えに触れることが出来れば、幸せな心を得ることができるでしょう 」
と何度もお願いした
お釈迦さまは梵天の思いを受け入れ、 仏の真理の教えを人々に語ることを決意し、苦行時代の5人の仲間が修行している ベナレスの郊外サールナートという所、ムリガダーヴァ鹿野苑(ろくやおん)へ向かいました
5人は、苦行を捨てたお釈迦さまを無視した
『苦行に挫折(ざせつ)した者の言うことなど聞いてはいけない!』
だが、光り輝くお釈迦さまの気高い姿に5人は立ち上がった
『真理をさとった』
と、お釈迦さまは語り、5人に説法した
最初にコンダンニャがさとった
この時お釈迦さまは「 コンダンニャがさとった コンダンニャがさとった 」と、大はしゃぎ🤩
それから、あとの四人も次々に教えをさとり、次々にお釈迦さまの弟子になった
次に、耶舎(やしゃ)という大商人の息子も、教えをすぐに理解し、出家してお釈迦さまの弟子になり
そして、有名な宗教者の迦葉(かしょう)3兄弟も教えを聞いてすぐにお釈迦さまの弟子になり、彼らの弟子たち1000人もお釈迦さまの弟子になった
このように、お釈迦さまが悟りを得てからわずか半年で、仏教の大教団ができました
仏教教団はシャーリプッタ(舎利弗・しゃりほつ)・ムッガラーナ(目連・もくれん)等の十大弟子といわれる弟子や、多くの弟子によって全世界に拡大した
脇侍・梵天立像(ぼんてんりゅうぞう)
瀧山寺(たきさんじ)愛知
鎌倉時代
重要文化財
運慶・湛慶(たんけい)作
像高106.5㎝
四面四臂の姿で表された梵天立像は、中尊の観音菩薩立像(174.4㎝)に比べて小ぶりで、像高は106.5㎝。
この聖観音・梵天・帝釈天立像という三尊構成はとても珍しい
梵天立像(ぼんてんりゅうぞう)
秋篠寺(あきしのでら)奈良
重要文化財
頭部(脱活乾漆造り、彩色 奈良時代)
体部(木造、彩色、鎌倉時代)
像高205.0㎝
頭部は奈良時代の脱活乾漆造りで、体部は寄木造りで鎌倉時代の正応(しょうおう)2年(1289)に補われたとされる
現在は梵天の名がついているが、当初の名称は不詳
初転法輪像(しょてんぽうりん ぞう)
薬師寺(やくしじ)奈良
お釈迦さまが5人の修行者に、初めて仏の教えを説いたときの姿を表わした
お釈迦さまの最初の説法(初転法輪(しょてんぽうりん))である
説法の内容は、釈尊の人生に対する態度を示す『中道』の教え
および『苦』の原因とその解決の道を示した『四諦(したい)・八正道(はっしょうどう)』の教えです
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